製造方法でプラセンタの質が変わる?フリーズドライとスプレードライの違い

プラセンタは製造方法によって栄養価が変わるのをご存知でしたか?

 

このページではプラセンタの製法としてよく用いられているフリーズドライとスプレードライの違いと。
どちらがプラセンタの質を高められるかについてまとめてみます。

 

プラセンタの質を落とさない製法

 

プラセンタは熱に弱い成分です。
多数のアミノ酸や成長因子(EGF・FGF)ビタミンなどを豊富に含んだプラセンタですが、

  • 殺菌
  • ウイルス除去
  • 粉末化

などの段階で熱が加えられると、なくなってしまう栄養素も存在します。

 

そんな中、プラセンタの有効成分を残して高品質なプラセンタを精製できると注目を集めいているのが「フリーズドライ製法」「スプレードライ製法」といった高温の熱がプラセンタに伝わらない製造方法です。

 

フリーズドライ製法とは

 

インスタントコーヒーの製造過程でも用いられるフリーズドライ製法は、プラセンタエキスをマイナス30度に凍結した後に、気圧を下げて減圧(気圧を下げる)し、水分を昇華(蒸発)させることでプラセンタを精製します。※1

 

 

マイナス30度の低温処理でプラセンタ原末を作ることができるフリーズドライ製法は、プラセンタエキスを加熱することなく水分だけをなくすことができる方法です。そのためプラセンタの栄養を損なわずにほぼ100%残すことが可能です。

 

加えて、フリーズドライ製法は常温での保存が可能です。プラセンタが精製されて長期間保存しておくことはそうあることではありませんが、消費者の手元に長期間置かれていても有効成分が損なわれることがありません。

 

このことから、フリーズドライ製法で精製された粉末を使用している方が有効性が高いと言えます。

 

ただ、フリーズドライ製法でプラセンタ原末を精製するには、手間とコストがかかるので若干価格が上がってしまうことがデメリットです。

 

※1−補足−
水の沸点(蒸発する温度)は通常100℃(1気圧の場合)ですが、気圧を下げることで沸点を下げることが可能です。フリーズドライ製法によってプラセンタ原末を精製するとき、−30℃で水が昇華(蒸発)するように気圧を減圧(約0.00049気圧まで)するので、一切熱を使わずに水分を昇華(蒸発)させることができます。

 

スプレードライ製法とは

 

低コストでの製造が可能なスプレードライ製法は、プラセンタを霧状に噴射して熱風によって乾燥させる方法です。そのため、プラセンタ原末(粉末)を精製するときにプラセンタ自体に熱が加わります。

 

およそ200℃の熱風によって数秒で粉末になる霧状のプラセンタ。200℃の熱風が当たるので有効成分が完全に損なわれてしまうように感じてしまいますが、実際にはそうではありません。

 

スプレードライ製法で精製される粒子はもともと水分を含んだ状態ですので、200℃の熱風にさらされても、粒子自体にかかる温度はおよそ50℃程度となります。50℃程度の温度がプラセンタの有効成分にかかるだけなので、アミノ酸(たんぱく質)の熱変性やビタミンの流出はそこまで心配する必要はありません。

 

ただ、フリーズドライ製法よりもプラセンタの有効成分をとどめておくことができないので、原末になった時点で栄養価に違いがみられます。
そして、スプレードライ製法で精製されたプラセンタは固形状にする際にでん粉(デキストリン)といった希釈剤【薄めるもの】を使うために、プラセンタ原末の中にでん粉が混ざってしまって純度が落ちてしまいます。
事実、プラセンタの配合が5〜30%で残りが全てでん粉ということもあるのです。

 

※原材料名には、プラセンタ粉末と記載されているので、でん粉が混ざっていることは書かれていません。

 

スプレードライ製法で精製されたプラセンタ末は、フリーズドライ製法で精製されたプラセンタと比較した際に有効的とは言えません。純粋に粉末状で使用するにしても、粉末から固形物を精製するにしても、スプレードライ製法はフリーズドライ製法に劣るということがわかりますね。

 

 

加熱処理のされていないフリーズドライ製法を選ぶのが無難

 

プラセンタの有効成分は熱が加わることで喪失してしまうものばかり。だからこそプラセンタを選ぶときにはフリーズドライ製法を選ぶのが安心です。

 

しかし、フリーズドライ製法を選べばなんでも良いということでもありません。
フリーズドライ製法は液体化したプラセンタを凍らせて水分をなくす製造方法なので、液体にする段階で栄養が破壊されてしまうような製法が取られている場合、大きな意味を持たない可能性があるからです。

 

胎盤からプラセンタエキスを抽出する方法には

  • 培養細胞法
  • 酵素分解法
  • 凍結融解法
  • 凍結酵素抽出法
  • 加水分解法
  • 分子分画法

などの方法がありますが、栄養素を損なわない信用できる抽出方法は「培養細胞法」「酵素分解法」「凍結酵素抽出法」「分子分画法」の4つ。

 

凍結融解法や加水分解法で抽出されたプラセンタは有効成分を著しく損なっている可能性があるので、選ぶのは得策ではありません。

 

プラセンタの栄養素をしっかりと含んだものを使用してフリーズドライ製法で粉末にしているか。という点もしっかりと確認しておくと安心です。

 

しかし、プラセンタの公式HPを確認してみても製法や抽出方法がわからないときも当然あります。
※企業秘密にしているところもあるからです。

 

フリーズドライ製法で精製されているかわからないプラセンタは、まず初めに栄養成分表示を確認してください。
栄養成分表示にある“たんぱく質の量”をチェックすることで、フリーズドライ製法で精製されているかがおおよそで判断することができます。

 

フリーズドライ製法で精製されたプラセンタは、アミノ酸といった栄養価を100%近く維持することが可能なので、たんぱく質【アミノ酸】の量が多くなっています。

 

具体的に、「たんぱく質 94g」などと多ければ多いほどに純度が高いので、フリーズドライ製法ということになるのです。

 

一方、たんぱく質の量が少なくなっていれば、製造過程においてでん粉が混ざっているスプレードライ製法という事になります。

 

せっかくプラセンタを飲むなら効果の期待できるものを飲みたいですよね。
粗悪品を誤って購入することのないように気をつけるようにしてくださいね。